第19回 ハンの前任者

 ハンは、私が入る約半年前の97年の8月にこの会社に入社しました。ハンが採用されたのは、前任者の営業担当経理が総経理、副総経理とそりが合わず、また、董事長のことを味噌粕に批判して、首を言い渡されたからでした。しかも、その前任者は日本語が理解できるとのふれこみだったのですが、実際は片言程度しか分からず、80%以上を占める日本の客先とのトンチンカンな対応も首の一因でした。

 その点では、ハンは日本留学をし、日本の大学も卒業しておりましたので、日本語に関しては全然問題ありません。しかも、この会社に入る以前にやはり台湾系のプレス会社で営業担当経理をしておりましたので、プレスの見積りの方法も多少は知識がありました。ハンの肩書きは新市場開拓の副経理というものでした。

 最初、ハンが入社したときには、前任者は自分の首を取りに来たと思ったらしく、大変素っ気無く冷たかったそうです。無理もありません。自分の地位を横取りに来た者に誰が親切にできるものですか。しかし、ハンは前任者のいきさつもまったく知りませんでしたので、先輩として礼をもってあたりましたので、前任者の誤解も解けて、いろいろと事情を打ち明けてくれたそうです。

 それによると、総経理も副総経理もおよそその地位になるべくしてなった連中ではないとのことでした。そもそも彼らは「雇われマダム」として親会社から中国に派遣されて来ただけのことでした。

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  • こわかったぁ・・・。

    Excerpt: 今日は暖かいですねぇ。 こういう時は散歩が気持ちいいですよね☆ そういえば昨日変なおじさんに追いかけられてすごく怖かった(;つД`) ずっと後を付けられていて怖くなって走って逃げました。 こわ.. Weblog: 新生活と新性活 racked: 2006-04-20 02:39