第109回 ポパイ総経理の求人旅行 その2
このように多くの若者が深セン地区に集まってくるのですが、彼らは深センの地での生活に慣れてくると、すこしでも給料のよい所へと流れてゆき、会社側としては使いづらい人材に映るのです。よく言えば、彼らは賢くなっているということであり、悪く言えばすれてきたということになります。
いつ辞めるかもしれないような不安定な人材は、プレス会社のように技術の蓄積が必要な所では困ったことになります。臨時工がほしければ、会社の入り口に求人募集を掲げると、すぐに集まってきますが、うぶで素直で使いやすく、将来は会社の幹部になってくれるような人材が必要となると、深センで長年暮らしている、すれたワーカーは期待できそうにもありません。
それではそんな人材をどのようにして集めるのかというと、遥か遠く離れた、貧しいけれどそこそこ教育を受けていると思われるかの地へ直接求人に行くのです。一番手っ取り早いのは、かの地の学校を卒業したばかりの若者とか、卒業してもなかなかいい就職先がなくて待機している若者とかを捜しに行くのです。
それにはかの地の学校の校長先生が重要になってきます。校長先生は学生の就職のためにいろいろと会社回りをしており、たまたま卒業生がうちの会社で働いて、故郷の学校の校長先生にいい会社だと報告をすると、校長先生はすぐにやって来て、次の卒業生もどうかよろしくお願いしますと頼みにくるのです。
来るときには手土産として、かの地の名産のようなものを持ってくるのですが、かの地もえらく貧乏ですので、大したものはなく、噛んでも噛んでもなかなか噛み切れないような見たこともない食べ物だとか、山水画の掛け軸などを持ってくるのです。
ポパイ総経理としては「朋、遠方より来る」という訳ですから、そこそこのレストランに招待し、歓待をして置きます。そうすると次回に総経理がかの地に行きますと、飲めや歌えの歓待が期待できるという訳です。
いつ辞めるかもしれないような不安定な人材は、プレス会社のように技術の蓄積が必要な所では困ったことになります。臨時工がほしければ、会社の入り口に求人募集を掲げると、すぐに集まってきますが、うぶで素直で使いやすく、将来は会社の幹部になってくれるような人材が必要となると、深センで長年暮らしている、すれたワーカーは期待できそうにもありません。
それではそんな人材をどのようにして集めるのかというと、遥か遠く離れた、貧しいけれどそこそこ教育を受けていると思われるかの地へ直接求人に行くのです。一番手っ取り早いのは、かの地の学校を卒業したばかりの若者とか、卒業してもなかなかいい就職先がなくて待機している若者とかを捜しに行くのです。
それにはかの地の学校の校長先生が重要になってきます。校長先生は学生の就職のためにいろいろと会社回りをしており、たまたま卒業生がうちの会社で働いて、故郷の学校の校長先生にいい会社だと報告をすると、校長先生はすぐにやって来て、次の卒業生もどうかよろしくお願いしますと頼みにくるのです。
来るときには手土産として、かの地の名産のようなものを持ってくるのですが、かの地もえらく貧乏ですので、大したものはなく、噛んでも噛んでもなかなか噛み切れないような見たこともない食べ物だとか、山水画の掛け軸などを持ってくるのです。
ポパイ総経理としては「朋、遠方より来る」という訳ですから、そこそこのレストランに招待し、歓待をして置きます。そうすると次回に総経理がかの地に行きますと、飲めや歌えの歓待が期待できるという訳です。
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